屋根修理

ガルバリウムの屋根を修理する費用や業者の選び方は?3つのメンテポイントも紹介!

最近住宅の採用率が特に高い屋根材は「ガルバリウム鋼板」です。さびにくく軽量で高耐久なのが大きなメリットですが、住宅の一番高い場所にあり絶えず太陽や風雨にさらされる過酷な環境では劣化が避けられません。

今回はガルバリウム屋根の主な劣化症状や修理方法別の相場をご紹介。さらに修理後のメンテナンス方法も詳しく見ていきます。

お宅の屋根がガルバリウムの方や、これからガルバリウム屋根にリフォームしようかとお考えならガルバリウム屋根の修理について知っておきましょう。

ガルバリウム屋根の主な劣化状況

ガルバリウム屋根は「メンテナンスフリーの屋根」と言われるほど耐久性が高いのが魅力です。通常トタン屋根の耐久年数が10年前後なのに対し、ガルバリウム屋根は20年~30年もつといわれています。

とはいえ家の一番高い場所で絶えず紫外線や風雨に当たっていると、いくら高耐久のガルバリウム屋根でもサビなどが発生することも。

ここではガルバリウム屋根の主な劣化について、それに至る過程まで詳しく見ていきます。

赤サビ

赤サビはガルバリウム屋根にものが当たったり、曲げ加工によるキズが付いたときに発生しやすくなります。例えばスコップや木の枝などの先が尖ったものがぶつかってキズが付くとその部分からサビが発生してきます。

また屋根の施工時に誤ってキズを付けてしまったり、屋根材を切断した時に出た鉄粉が表面に付着したままだと擦り傷が付いて赤さびが出る原因に。

ガルバリウム鋼板の表面にはメッキ加工がしてあり、少しくらいのかすり傷ではメッキの「犠牲防食作用」によってサビないようになっています。しかしそのメッキが剥がれて雨や湿気が直接金属に触れてしまうと、サビの一種である赤さびが発生するようになります。

白サビ

潮風による塩害が多い海辺の住宅や高温多湿な環境では白サビが発生することがあります。他にも火山灰が降る地域や温泉地など大気に硫黄分が含まれる場所で白サビが見られます。

これは表面のメッキ層の亜鉛が酸化したもので、白い斑点のようなサビが屋根全体に発生します。たとえ海辺や温泉地ではない通常の住宅地でも、普段雨が当たりにくい場所や高温多湿になりやすい状況では白サビが出来やすくなります。

この白サビをそのまま放置しておくと、劣化が進み破損や脱落につながります。こうなる前に塗装などの補修をするようにしましょう。また立地条件で白サビが出来やすい住宅では、ステンレス製の屋根材にするとサビができにくくなるのでおすすめです。

もらいサビ

もらいサビというのは、ガルバリウム屋根に他のサビている金属が触れてサビが移る現象のこと。テレビのアンテナの支柱など、屋根に近い場所にある金属がサビている時には注意が必要です。

このもらいサビを予防するにはそもそも違う種類の金属を近くに置かないことが大切。さらに屋根工事中の放置ビスや切断した際の金属屑をキレイに処理しない場合にももらいサビが発生する可能性があるので、施工業者の清掃や後始末を徹底してもらう必要があります。

色褪せ

ガルバリウム屋根の表面に色褪せやチョーキングが見られた場合は、メンテナンスのタイミングです。チョーキングとは、屋根材の表面を指で触ると白いチョークの粉のようなものが付く現象のこと。

これは表面の塗膜が劣化しているサインで、塗り替えの時期が近付いていることを表しています。海沿いの住宅や日当たりのいい場所、雨が多い地域などでは耐用年数が来る前にこのような現象が現れるようになります。

これを放っておくと屋根材の割れや裂けにつながり、雨水が侵入して雨漏りすることも。色褪せやチョーキングの段階なら塗装で対処できますので、劣化が軽いうちに早めに対処すると修理費用も抑えられます。

接触による電食

ガルバリウム鋼板は銅やステンレスといった違う種類の金属と触れると、「電食(異種金属接触腐食)」という現象が起こりやすくなります。ステンレス以外にも木酢液が含まれている木材が触れても同じ現象が起こることがあります。

電食が起こるとサビたような劣化が始まり、そのままにしておくと穴が開いてしまうことも。ですので銅製の金具を設置したり、施工後にステンレス釘を放置したりすることは危険です。

ガルバリウム屋根を修理する際には、電食の知識がある業者に依頼することがおすすめ。杜撰な仕事をする業者やガルバリウム屋根の知識が浅い業者に依頼するのはなるべく避けましょう。

ガルバリウム屋根の修理方法別費用相場

ガルバリウム屋根に赤さびや色褪せを見つけたら、なるべく早めに修理をすることをおすすめします。こちらではガルバリウム屋根の修理方法別の費用相場をご紹介していきます。

部分補修

ガルバリウム屋根の劣化が部分的にとどまっている場合は、部分補修で済むことがあります。いくら耐用年数が長いガルバリウム屋根でも、シーリングの劣化や強風による屋根材の破損は避けられません。

大がかりな屋根工事になる前に、なるべく早めに劣化を発見して部分補修で修理するのも修理費用を抑える秘訣です。こちらはガルバリウム屋根の主な部分補修の費用相場です。

補修箇所費用相場
シーリング補修(1か所)3万円~
屋根材の部分交換(1枚)5万円~
換気棟設置(1か所)3万円~
棟板金交換5千円/m

塗装工事

色褪せやサビが気になったら、塗装工事でメンテナンスをしましょう。塗装工事の費用は使用する塗料の種類や耐用年数によって異なります。

こちらは主な塗料の種類と相場価格になります。

塗料の種類価格耐久年数
ウレタン塗料1,500円~2,200円7~10年
シリコン塗料1,800円~3,000円10~15年
ラジカル塗料2,500円~3,000円8~15年
フッ素塗料3,300円~4,500円15~20年
無機塗料4,200円~5,500円20~25年

この他に遮熱塗料・断熱塗料・光触媒塗料などの機能性塗料があります。ご自宅の立地や日当たりなどによって選んでください。

屋根面積が50~60㎡の広さの場合、塗装工事にかかる費用は30万~50万円前後となります。これはガルバリウム屋根の扱いに慣れた業者が下塗り+上塗り×2回の合計3回塗りを行った場合の費用です。

もしガルバリウム屋根のサビがひどい場合はやすりを掛けてサビを取る「ケレン作業」が必要になります。これはサビを落とすためだけでなく塗装を長持ちさせるのに必要な処理です。

重ね葺き(カバー)工事

ガルバリウム屋根は軽量さが大きなメリットのため、既存の屋根の上に重ね葺きする屋根材としても人気です。トタン屋根やアスベストが含まれているスレート屋根のカバー材にもガルバリウム鋼板は使われています。

既存の屋根の上にガルバリウムで重ね葺きする場合、一坪当たり3万円程度の工事費がかかります。30坪の住宅の場合は90万円~120万円ほど。

ただし既存の屋根の下地に痛みがある時や雨漏りがひどい場合には、重ね葺きでガルバリウム屋根にすることはできません。

葺き替え工事

今の家の屋根がガルバリウムでなくても、葺き替え工事でリフォームするとガルバリウム屋根にすることができます。葺き替え工事とは既存の屋根を撤去して新しくガルバリウム屋根へ葺き替える工事のこと。

トタン屋根やスレート屋根を葺き替えることで、まるで新築のような屋根になります。さらにメンテナンス期間を延ばせ、耐震性もアップするので家としての機能を向上できます。

ガルバリウム屋根に葺き替える際の費用相場はスレート屋根からが、坪3万円~6万円程度。日本瓦から替える時は坪5万円~9万円ほどかかります。

修理の後は適切なメンテナンスが必要

様々な方法でガルバリウム屋根を補修した後は、メンテナンスをしてきれいな状態を保ちましょう。こちらでは周期ごとの適切なメンテナンス法を解説していきます。

3か月に一度は水をかける

自分でもできるメンテナンスとして、一番簡単なのは3か月に1度程度水をかけて汚れを洗い流す方法です。特に大雨や台風の後に水洗いすると、劣化のスピードを抑えられます。

普段からなるべく水洗いの習慣をつけておくと良いでしょう。ただし水洗いする際には高圧洗浄機は使わないよう注意してください。ガルバリウム屋根に高圧洗浄機を使うと、表面にキズが付いたり凹んだりしやすくなります。

出来るだけ普通のホースを使って水をかけるようにして、どうしても高圧洗浄機しかないのであれば、水勢を一番弱くして使うことをおすすめします。

10年経ったら塗装しよう

屋根の劣化状況や塗料の耐用年数にもよりますが、10~15年経ったら塗装の時期と考えましょう。たとえ高耐久のガルバリウムであっても、サビの広がりや塗膜の剥がれがある場合は塗装をすることをおすすめします。

塗装する際には、ガルバリウム屋根の塗装に慣れている業者に依頼しましょう。間違っても自分で塗装しようとすることは避けてください。

塗装をする前には今までの塗膜をしっかりと洗い流し、ケレン作業などの下処理を行ったうえで材質に合った塗料を既定の厚みで均一に塗らなければなりません。こうした作業を省略すると、塗装がすぐ剥げてしまったり思うような塗料の機能を得られないことがあります。

さらに20年後は葺き替えか重ね葺き

塗装からさらに20年経ったガルバリウム屋根は、重ね葺きか葺き替えを考える時期になります。屋根材の下に敷いている防水シートの寿命も20年前後であるため、建ってから30年の屋根は下地も劣化している状態です。

ガルバリウム屋根は既存の屋根の上に重ね葺きするリフォームが可能ですが、一度重ね葺きしている屋根のさらに上に屋根を作ることはできません。20~30年経つと下地材も傷んでいることが多く、もし今後も長く済む予定であれば葺き替えでリフォームした方が安心です。

ガルバリウム屋根の修理を依頼する場合の注意点

最後にガルバリウム屋根を修理する際の注意点について解説してきます。

そもそも施工できる業者が少ない

ガルバリウム鋼板はそもそも施工できる業者が少ないのがデメリットです。適切な工法を知らない業者やガルバリウムの扱いに慣れていない業者が施工をすると、ガルバリウムのメリットを生かせないばかりかトラブルの元になることも。

例えば施工時にはなるべく傷を付けないように注意しなければなりませんし、切断時の鉄紛はキレイに取り除かなければいけません。さらに屋根塗装をする際も適切な下処理をしないとせっかくのリフォームが台無しになります。

ガルバリウム屋根を施工するには、屋根メーカーの施工講習を受講して認定を受けないと取り扱えない商品もあります。それだけガルバリウム屋根を施工するには経験や実績が必要だということを理解して、業者選びは慎重にししましょう。

横葺きと縦葺きで費用が変わる

ガルバリウム屋根を施工する方法として横方向に乗せる「横葺き」と縦方向に葺く「縦葺き」、瓦の形の「瓦調葺き」の3種類があります。横葺きはデザイン性が高く人気のある葺き方ですが、屋根の角度が緩やかだと施工できません。

一方の縦葺きは角度が緩やかでも雨水が流れやすいためどんな勾配の屋根にも葺けます。屋根というのは勾配が緩やかな方が面積が小さくなります。結果として縦葺きの方が施工費用を抑えられるという訳です。

三番目の瓦調葺きは和風の住宅でも違和感のないデザインです。陶器瓦よりも軽くて丈夫なので、デザインを統一しながら家の耐久性をアップさせるのに適しています。

メンテナンスフリーは嘘

ガルバリウム屋根へのリフォームを勧めてくる業者の中には、「メンテナンスがいらない」という理由で契約させようとする業者がいます。しかしこれまでご説明した通り、ガルバリウム屋根は耐久性が高くサビにくいメリットがありますが、様々な理由からサビることがあり、定期的に塗装などのメンテナンスが必要なことは間違いありません。

ガルバリウム屋根にリフォームした際の手間やメンテナンス方法をキチンと説明できない業者は、契約さえ取れればいいと手抜き工事をする悪徳業者の可能性が高いです。

「メンテナンスフリー」という甘い言葉に騙されないよう、修理業者は慎重に選ぶようにしましょう。